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人を狂気に駆るのは欲か悲しみか「東演ハムレット」

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「東演ハムレット」観に行ってきました。

劇団東演ハムレット

こんな時に、、と思うかもしれませんが
僕も正直、東演の知人からメールで「やる」と聞いたときは驚きましたが、こんな時だからこそ表現者は表現しなくてはならないのかもしれないなと。
「今出来ることを全力で行う事が全て」というような。
そう思うと自分もできる限りその表現を受け取るべきかと、予定通り普通にいつものようにする事に、なにか意味があるような気がして観に行ったわけです。
しかも運良く、電車でほとんど足止めを食うことなく下北沢まで順調に到達。
会場の本多劇場はさすがに空席もありましたが、結構な数のお客さんが入ってました。

で、舞台のほうはというと、良かったです!
シェークスピアの作品を初めて観ましたが、なんだろとてもエンターテイメントな感じ。
後で聞いたら、このエンターテイメント感は今回の演出(奇才ベリャコーヴィッチ氏)による特殊なものだったみたいですが。
こういうと悪い表現かもしれませんが、あくまでも良い意味でアメリカの娯楽映画のような、スリルありロマンスありアクションあり、みたいな。
最初から最後まで演劇鑑賞初心者な僕でもシンプルに楽しめました。
しかしそんな楽しみやすい演出の中にも
夢なのか現実なのか、幻想だとしたらいったい誰の幻想なのか、それぞれの登場人物が自然に狂気に駆られて破滅へと走ってゆく恐怖。
それが誰にでもあるちょっとした欲や悲しみに少し身を委ねた故に、悪い連鎖を続けてきたことによって引き起こされる事だとしたら。
それは自分も含めいつだって誰だって生きている限り既に狂気の連鎖に片足を突っ込んでいるんではないだろうか。
そんな事を思わされたりして。

すっごく素晴らしい舞台でした!

こんな時にもひるまずまっすぐに世の中に向かって表現者としての心意気、僕は勿論、多くの観客の心に響いたのではないでしょうか。
頑張ろう!と思いましたよ!
東演の皆さん、ありがとうございます!

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